まんが日本昔ばなし「さるやの石」
あらすじ
昔々、ある村にさるやという男がいました。さるやは怠け者で、いつも妻や子供に仕事を押し付けていました。ある日、さるやは山で大きな石を見つけ、それをかついで家に持ち帰りました。
さるやは石を庭に置き、妻に「これはただの石ではない。宝だ。そのうち大きく目立つように光り出すぞ」と言いました。妻はさるやをからかいましたが、さるやは本気でそう信じていました。
それからというもの、さるやは毎日石を見つめて過ごしました。しかし、石は一向に光りません。ある日、さるやはイライラして石を蹴飛ばしました。すると、石の中から美しい娘が現れました。
娘は「私は石姫です。あなたを助けるために来ました」と言いました。娘はさるやに、毎日石に水をかけ、お供え物をすれば、いつか願いが叶うと伝えました。
さるやは大喜びで、毎日娘の言うとおりにしました。そしてある日、石が大きく光り輝きました。さるやは「大金が手に入るように」と祈りました。すると、石の中から大量の金銀財宝が現れました。
さるやはついに大金持ちになりましたが、相変わらず怠け者でした。ある日、娘が「あなたに幸せを与えた石に感謝しなかったら、すべてを失うでしょう」と言いました。
しかし、さるやは娘の言葉を無視し、贅沢三昧の日々を送りました。すると、ある日突然すべての財宝が消え、さるやは元のように貧乏になりました。
それからは、さるやは娘の教えを忘れず、日々石に感謝して暮らしました。
教訓
- 怠けず、自分の力で働かないと幸せになれない。
- 他人に感謝することが大切。
- 石ころでも、誰かにとっては大切なものかもしれない。