あらすじ
昔、池の近くにカラスが住んでいました。ある日、カラスが池で釣りをしていると、大きなエビが針にかかりました。しかし、エビは自分の命乞いをし、カラスに「私を自由にしてくれたら、あなたに恩返しをします」と言いました。
カラスはエビの言葉に心を動かされ、エビを逃がしてあげました。
数日後、カラスが畑で餌を探していると、猟師の網にかかってしましました。カラスは必死に助けを求めましたが、誰も気づきません。
その時、偶然エビがその場を通りかかりました。エビはカラスの恩返しをするチャンスだと考え、猟師の網を切断して、カラスを助け出しました。
カラスはエビに感謝し、それからは二人は親友になりました。
寓意
この物語は、次のような寓意があります。
- 恩返しは心の中にある:エビはカラスから恩恵を受けたことで、自分の命を救ってくれた恩返しをしようと決意しました。
- 助け合うことの大切さ:カラスとエビは、お互いに助け合うことで困難を克服しました。
- 見返りを期待しない親切:カラスはエビを逃がしたとき、見返りを期待しませんでした。しかし、エビは恩返しをしてくれました。
- 小さな存在でも大きな影響を与えることができる:小さなエビが、カラスの命を救うことができました。
- 友情は予期せぬところから生まれる:カラスとエビは、一見すると正反対の生き物でしたが、親友になりました。
その他の詳細
- この物語は、日本の民間伝承に基づいています。
- 『まんが日本昔ばなし』では、この物語は第222話として放送されました。
- この物語に登場するエビは、「螯(はさみ)」と呼ばれる大きなはさみを持つ「ザリガニ」がモデルになっています。